2014年5月7日水曜日

防草シートの撤去と水路清掃


  昨年、最初のテーマであった耕作放棄地の雑草対策のために、大量の防草シートを敷きましたが、広大な敷地をカバー出来るものではなく、また、シート下は草が生えない反面、土の露出部から雑草が追いかぶさってきており、投下費用と効用のアンバランスが生じておりました。
 さして、今年になり、大型トラクターでの耕耘により、雑草を土の中に埋め込む方法が確立出来たので、思い切って防草シートを撤去することにしました。
 しかし、30メートルもあるシートを何本も撤去するのは、大変な作業です。そのうえ、シートは、鉄ペグで固定してありますので、ペグの抜き取りから始める必要があります。
 漁師さんが網を引くように、とりあえずシートを撤去しました。
 シートをめくると、モグラの穴が沢山あります。モグラが地上に出ようとしたら、シートがあって出られなかった様子が推察されます。また、鉄錆色のぺったんこの蛇がとぐろを巻いていました。マムシですね。田舎育ちの私も久々に見ました。



先日、新たに植えたイチジクの芽が出ています。
イチジクは苗によって、芽の出方が不揃いです。


嫁の実家に生えていたビワの苗を植えました。
義父が種を庭に捨てておいたものです。笑

 一通りの作業を終え、帰宅前の休憩していると、50歳半ば?位の農夫が来られ、挨拶も無しに、再来週には水田に水を張る。農業用水が川から汲み上げられる為、水路を掃除しておくようにとの、いささか高圧的な口調でのアドバイスがありました。アドバイスは大変有り難いのですが、なんで頭ごなしに怒鳴られるのか不明です。そもそも、昨年までは耕作放棄地であり、当然、水路清掃なんかしていたはずはありません。

 加えて、農業委員がジャッジした農地審査の内容について話題にされます。内容をご存じなのは、何故でしょう。立候補し、選挙で選ばれ、僅かながらも俸給が出る農業委員は非常勤公務員なので当然秘守義務がありますし、農業委員会職員は完全な地方公務員。こんな個別情報が一般人に公開されているのは、明らかな守秘義務違反で懲戒対象ですよね。なんか、そもそも、地区の農業委員と農業委員会職員の審査ミスと文書撤回の事実があるのに、まだこんな話を第三者から聞くことになるとは・・・・・。

 また、先代が亡くなったときに、農地を売却して現金化しておくべきだ等の立ち入ったご意見を、娘婿の私に一方的にご披露いただいてもどうしょうもないのに。まぁ、随分とコミュニケーションスキルの低い方でした。名古屋から手伝いに来ていた友人は、帽子を顔にかぶせてねていたのですが、わざわざ声をかけて、素性を確認して帰ります。おいおい、あんたは村の検非違使か?

 十数年?にわたり義父が迷惑をかけ続けていたのは事実ですし、もしかしたら水路清掃をやっていただいていた可能性が無いとも言えませんので、正直、かなりの憤りもありましたが、何ら言い返さずアドバイスどおり、帰宅を取りやめ、畦道の草刈りと水路の泥上げを始めました。



見て下さい。この長い長い水路。冬眠から覚めた?ザリガニを何十匹、あの世行きにしたことか。たまたま、良い機械(四輪の手押し式の草刈機)を導入していたこと、昨秋に水路掃除を自主的に行なっていたことから、比較的早く作業が終わりましたが、やはり翌朝はひどい筋肉痛でした。笑
 もし、悪意を含んだ作業点検を受けたとしても、反駁できるレベルであると考えます。

 今回の反省点は、村の農業の中心である稲作の年間計画を、我々夫婦がきちんと把握していなかったことですね。村の皆さんがなされる稲作を、同様に出来ない現状では、最低限、周囲の稲作作業の進行に御迷惑をかけないよう、環境整備業務も作業に組み込んでおく必要があるということです。
 いきなり怒鳴られたのは、納得いくものではありませんが、その程度のことは、我慢するしかありませんし、覚悟の上で土地を守っているのです。
 
 一生懸命という言葉は、正しくは、一所懸命だという方もおられます。ひとつしかない自分の土地を守って戦うという農耕民族である日本人らしい話ですね。

 現役会社員世代の兼業農家は、カリカリした方が多いように感じることがあります。休日に疲れた身体を引きずって農作業をされ、真剣に土地を守っておられる方からは、遊び半分程度としか見えない我々夫婦の作業に憤りを感じるのでしょうか。反面、会社退職後に農業を中心に生活されている70歳以上の方は、詳しく色々なことを教えて下さいますし、ドン・キホーテのように勝ち目の無い滑稽な土地との戦いを続ける我々に好意的なエールを送って下さいます。

 村のどなたにお会いしても、深々とご挨拶をして、耕作放棄地でご迷惑をおかけしていることを謝罪し、今後の御指導をお願いする姿勢は、昨年から全く変えていないつもりですが、どうも、大型トラクターで農地を綺麗に耕耘し始めた春先ごろから、世間の風当りが急に強くなったと感じます。もしかして、少しはマシなレベルになったと評価されているのでしょうか。それとも、やたら放置されているトラクターのことを話題にされていたので、何か別の期待があったのでしょうか。

 推察するに、村の水利組合等の会合で、我々の話題が出ており、欠席していること等にお腹立ちがあるのかもしれません。しかしながら、私はあくまで娘婿であり、地権者の義父の了解と指示のもと、作業を行っているのであり、役所との折衝も度々委任状を提出しているわけで、見当違いの気持ちをぶつけてもらっても、仕方ないことなんですが・・・・。まぁ、私が実子で相続権があるのなら別ですが。反面、相続権を有する嫁にこんな話をされる方はおられません。村社会では男性中心社会なんでしょう。なら、義父に電話でもされればと感じますが・・・。

 昨年、税務署に相談に行った際は、観光農園、学習農園経営のサゼスチョンもありました。しかしながら、この村社会で、開発業者よろしく観光農園なんか始めたら、何を言われるか分りません。 さしあたり、小さい土地でひまわり畑を作り、来年は地元の子供さん達が喜ぶ迷路を作ることが、私の楽しみです。当然義父の了解は得ています。でも、やはりなんやかやと、言われるんでしょうね。

2 件のコメント:

  1. こんばんは 豆柴葵さん

    これもまた、考えさせられるお話ですね。

    ちょっとお題から飛ぶかもしれませんが、以前田舎物件を探していた際、
    案内して頂いた不動産屋さんに、Iターンについて色々お話を伺いました。
    そのお話によりますと、Iターン向けの物件は圧倒的に関東の方が沢山
    あり、また条件も比較的良い物が多いそうです。
    いや、空き家や空き地の数は関西方面にも沢山あるのですが、何故か
    関西以西は"土地"に固執する傾向が強いと言うか・・・"売らない・貸さない
    ・・・(余所者を)受け入れない"、かなりの覚悟(と忍耐)がないと、長続きは
    しないよ・・・とのお話でした。

    >現役会社員世代の兼業農家は、カリカリした方が多いように感じることがあります。
    そして、何件かお借りできそうな耕地(現況耕作放置地・荒地)でお話が
    まとまりそうになったのですが・・・いざってなると御爺さん・御婆さんが
    出てきて、あの話は無かった事に・・・ってなっちゃうんですよ ^^;)。
    あと一世代・二世代交代しないと、こんな状況も変わりそうもないで
    しょうね。

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    1. 鍛冶屋様 いつも書き込みありがとうございます。おっしゃること、リアルに理解出来ます。もっと北の北海道なんかは、開拓民が入植していった歴史があるので、Ⅰターン家族に対し、地域や自治体のバックアップが手厚く、定着率が高いときいたことがあります。西日本では、大阪から五島列島に移りトマト栽培で成功している友人がいますが、子供を連れて行くことで、小学校の廃校が無くなったという複利的効果もあったので、うまくいったのでしないかと考えています。
      私には、この土地しか選択肢はありませんので、色々あっても、上手くやっていく他に選択肢はありません。

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